- イーサリアムの「デンクン」アップグレードは3月13日に予定されている。
- このアップグレードでレイヤー2ネットワークの利用料が下がることが期待されている。
- イーサリアムは他のブロックチェーンの適切なデータベースとして機能できるようになる。
フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)は3月6日の調査報告で、3月13日に予定されているイーサリアム・ブロックチェーンの「デンクン(Dencun)」アップグレードは、ロールアップ中心のロードマップを実現するための最初のステップであり、ネットワークがレイヤー2のブロックチェーンにとって適切なデータベースとして機能し、より効率的かつ安価にデータを保存できるようになると述べている。
「イーサリアムのデータベースとしての向上は、レイヤー2のユーザーにとって取引手数料がゼロに近づくことを明らかにするものであり、より多くのユーザーを惹きつける可能性がある」とアナリストのマックス・ワディントン(Max Wadington)氏は書いている。
今回のアップグレードにより、レイヤー2ブロックチェーンで数百万人のユーザーをサポートするのに必要なスケーリングが提供され、より「他のブロックチェーンに適した分散型データベース」になるという。そしてイーサリアムのエコシステムに実質的により多くのユーザーをもたらし、ネットワークのTAM(Total Addressable Market)を拡大することが期待されている。
このアップグレードにより、レイヤー2のブロックチェーンがメインブロックチェーンにデータを保存するためのコストが下がり、この削減分はおそらく手数料の引き下げという形でユーザーに還元されるだろう。
ロールアップとは、メインネットワークとは別にトランザクションを処理するイーサリアムのプロトコルのことで、スピードの向上とコストの削減に役立つ。レイヤー2とは、レイヤー1、つまりベースレイヤーの上に構築された独立したブロックチェーンで、スケーリングとデータによるボトルネックを軽減する。
それでも、レイヤー2のユーザーに約束された手数料の引き下げは、ベースとなるイーサリアムのブロックチェーン上で取引するユーザーには影響しないため、このアップグレードはイーサリアムのユーザーにとって直接的なプラス効果はあまりないという。
「短期的には、この手数料変更の恩恵を受けたいユーザーは、イーサリアムではなくレイヤー2で取引を行うことで、分散化とセキュリティを犠牲にしなければならない」とワディントン氏は書いている。「これは確実に、より多くのユーザーが他の場所に資産を移すことに拍車をかけるだろう」。
「しかし、レイヤー2のプラットフォームが成熟し続ける中、アプリケーションに特化した目的のためにイーサリアム上で取引を行うことは、中期的には依然として最良の選択肢だと我々は強く信じている」と報告書は述べている。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/222860/
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Source: Rippleリップル)仮想通貨情報局