80億円を集めたスタートアップ、ソラナとイーサリアムのハイブリッドチェーン発表

エクリプス(Eclipse)は11月7日、待望のメインネットをついにリリースした。イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンとソラナ(Solana)ブロックチェーンの技術を融合させた初のレイヤー2ネットワークだ。

他のイーサリアム・レイヤー2ロールアップと同様に、エクリプスを使うことで、ユーザーはより高速かつ低コストでイーサリアム上で取り引きできるようになる。エクリプスは、イーサリアム最大のライバルであるソラナが推進する高速かつ低コストな実行アーキテクチャー「ソラナ仮想マシン(SVM)」を用いて開発された。

エクリプスのようなレイヤー2は、ユーザーからのトランザクションをまとめ、定期的にベースとなるイーサリアム・ブロックチェーンに送信、データは永久に記録される。

イーサリアムとソラナの長所を融合

ビジェイ・チェッティ(Vijay Chetty)CEOは「エクリプスは、イーサリアムとソラナのエコシステムを橋渡しするユニークなポジションにある。開発者は、2つの主要ブロックチェーンのどちらかを選択する必要がなく、アプリケーションを拡張できる」と述べた。

ソラナ仮想マシンにより、ソラナのネイティブ開発者は、イーサリアムのネイティブアプリと比べて、高速かつ低コストで稼働し得る分散型アプリケーション(dApps)を開発(または移植する)することができる。

ソラナの長所がスピードと低コストであるのに対し、イーサリアムの長所はセキュリティと流動性の深さ。ソラナとイーサリアムのユーザーは、いわゆる「モジュラー型構成」から恩恵を受けることができる。つまり、エクリプス上の分散型アプリは、ソラナのネイティブアプリと簡単に相互運用できるため、双方の流動性をつなげることができる。

エクリプス財団によると、エクリプスのメインネットには、すでにDeFi(分散型金融)プラットフォームのオルカ(Orca)のほか、消費者向けアプリのセーブ(Save)やニュークリアス(Nucleus)など多くのプロジェクトが参加している。金融やゲーム、デジタルサービスなど60以上の分散型アプリが展開される予定だ。

エクリプスのクロス・エコシステムのアプローチは、前サイクルにおいて高い注目を集め、投資家から5000万ドル(77.5億円、1ドル155円換算)以上を調達した。

ローンチまでには問題も

ただ、ローンチまでの長い道のりにはさまざまな問題があった。

エクリプス・ラボ(Eclipse Labs)の共同創業者で、前CEOのニール・ソマニ(Neel Somani)氏は、SNS上で性的行為に関する疑惑を暴露され、5月に同社を去った。しかし、この疑惑に対する告訴はまだ行われていない。

さらに7月には米CoinDeskの調査により、ソマニ氏が最大の出資者であるポリチェーン(Polychain)のゼネラルパートナーに、供給される予定のトークンの大部分を秘密裏に割り当てていたことが判明した。ポリチェーンはCoinDeskに対して、この取引は適切に開示されておらず、ファンドの利益相反ポリシーに違反していると述べた。

エクリプスの広報担当者は11月7日、CoinDeskの取材に「ポリチェーンのパートナーとのトークン供給取引はもはや存在しない」と答えている。

参考資料:https://www.coindeskjapan.com/261977/ 

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Source: Rippleリップル)仮想通貨情報局