全ての暗号資産にプライバシーを

Nymは、あらゆるアプリケーション、ウォレット、コインやトークンのための強力なプライバシーレイヤーの提供を目指すプロジェクトです。

スイス発のブロックチェーン企業であるNym Technologies社による分散型かつインセンティブ付きのプライバシーシステムは、現在の情報ネットワーク社会における通信傍受や、トラフィックパターン解析などといった監視からユーザーを保護する目的で開発されています。

そして、Nymが提供する「NYMトークン」を所有することにより、仮想通貨やNFTを始めとする、全ての暗号資産・ウォレット・チェーン・アプリケーション一般に対して、ネットワーク層でのデータプライバシーを保証するNymのサービスを使用することができるようになります。

NYMトークンは、ネットワークを運営・管理するノードにインセンティブを与えることで、ミックスネットを持続可能でスケーラブルなものにするために設計されたユーティリティートークンです。

本記事ではこのNYMトークンについて詳しく解説します。

Nymが提供するプライバシー付加サービス「Nymミックスネット」

NYMトークンについて知るには、Nymのエコシステムについてある程度理解することが必要となることから、まずは「Nymミックスネット」について少し説明します。

Nymのブロックチェーン「NYX」は、Nymミックスネットという技術を使い、インターネットトラフィックを「シャッフル」しています。ミックスネットとは、インターネットトラフィックを暗号化して混ぜ合わせ、ダミーのデータパケットを注入することで、ハッカーや検閲官がトラフィック情報を解読したり、誰が誰と会話しているか追跡することを困難にする技術です。

ビットコインやイーサリアムなど、現在の「レイヤー1」ブロックチェーンはいずれも、ピアツーピアの取引にプライバシーを提供するものではありません。たとえパケットが暗号化されていても、取引のパターンを追跡することはできるからです。

そこでNymは、あらゆるブロックチェーンやその他の一般的なアプリケーションに対して、ネットワークレベルのプライバシーを提供することにより、個人情報を始めとするプライバシーデータの漏洩や搾取といった問題の解消を目指しています。

Nymの目標は、この「Nymミックスネット」によって、ビットコインのような暗号資産から、SNSのインスタントメッセージに渡る、インターネットの全てのネットワーク層におけるプライバシーをユーザーに提供することです。

データ暗号化の仕組み

Nymミックスネットは、3層構造のミックスノードを持つ分散型ネットワークです。

通信において、データパケットはすべて同じに見えるよう暗号化された上で、3層のミックスノードを経由して送信されるため、ネットワーク全体を傍受できる国家機関レベルの検閲・トラフィック解析でさえ、パケットの経路を追跡したり、通信パターンのトラフィック分析を行うことができません。 暗号化されたデータは、すべて見た目も同じで、かつランダムなルートを通るからです。

こうしたプロセスを挟むことで、ユーザーの通信を識別するメタデータ(IPアドレス、タイミング、宛先など)そのものが難読化されるのです。

出典:Nym Technologies

では、NymミックスネットがVPNのような他の代表的プライバシーサービスの異なる部分はどういったものなのでしょうか。それは、ミックスネットがネットワークの匿名性と監視への耐性を保証しているところです。

VPNとは

VPNは、「Virtual Private Network」の略。インターネット上に構築された仮想の専用線を指し、特定の人のみが利用できるネットワークのこと。安全なルートを確保した上で、重要な情報をやりとりできるメリットがある。

仮想通貨用語集

Nymミックスネットは、VPNのように「プロバイダー」が運営するのではなく、ブロックチェーン技術と経済的インセンティブを利用し、分散化されたネットワーク全体によって運営されます。

NYMトークン解説

ここからは、NYMトークンについての解説となります。NYMトークン(NYM)は、システムを運営するノードに対し、インセンティブとして報酬を与えることで、グローバルなプライバシー保護サービスを経済的に持続可能かつスケーラブルなものにすることを目的として作られたユーティリティートークンです。

NYMトークンを保有するユーザーは、近日ローンチ予定の「Nymミックスネット」を利用することで、データプライバシー保護サービスを活用することができます。

そして今後、ユーザーはネットワーク上のノードを運営することで、トークンをボンディング(債権化)して報酬を得ることができるようになる予定です。また、ユーザーは良いサービスを提供していると思うネットワーク内のノードに委任し、その報酬の一部を得ることもできます。ボンディングされたトークンと委任されたトークンは、ノードの評価として機能し、インフラの運営に参加できるかどうか、報酬を継続的に得られるかどうかを決定することができます。

Web3を見据えるNYMトークンのユースケース

出典:Nym Technologies

NymミックスネットのネイティブトークンであるNYMトークンは、主に3つのユースケースを持ちます。

  • プライバシー用途
  • まず第1のユースケースは、NymのプライバシーネットワークであるNymミックスネットへのアクセスに使用する目的です。

    NYMトークンを取得したユーザー(個人または組織)は、「帯域認証」と呼ばれるものを購入します。この認証により、ゲートウェイを経由してミックスネットにアクセスすることができます。帯域幅認証は、トラフィックを難読化するミックスネット内の3層のノードを介してトラフィックを送信することを可能にします。

  • ノードの実行
  • 2番目のユースケースは、Nymのミックスノードを実行し、良質なサービスとアップタイムを提供するインセンティブとしての目的です。

    ミックスネットのデータトラフィックをミキシングし、Nymネットワークのユーザーにプライバシーを提供したミックスノードの報酬としては、NYMトークン形式で報酬プールに集められ、評判とパフォーマンスに基づいてミックスノード実行者に分配される形となります。

  • 委託ステーキング
  • 3番目のユースケースとして、NYMトークンは「Delegated Staking(委託ステーキング)」への支払い用トークンとして使用することができます。

    NYMトークン保有者は、一定額のNYMを委託することで、ミックスノードを運営するノードオペレーターに出資することができ、出資を委任したNYMトークン保有者は、ノードオペレーターが得た報酬の一部を獲得することができるようになります。

    NYMトークンの割り当て

    出典:Nym Technologies

    NYMトークンは発行量の上限があり、総供給量は1,000,000,000(10億)NYMと定められています。初期の流通供給量は6,350万NYMで、この内「Backers」と呼ばれる投資家・後援者に対して約37%、Nym開発チームは20%、Mix Miningへは25%、コミュニティーへは11%が割り当てられます。

    例えばNYMトークン総供給量の25%を占める「Mix Miningプール」は、ネットワーク創設時に2億5千万NYM(総供給量の25%)に設定され、トークンが浸透するまで毎月定期的なリリーススケジュールが組まれています。

    ここでは毎月、プール内資金の2%がノードに配布される報酬として利用され、ノードのパフォーマンスが良ければ満額で報酬が割り当てられる一方、ノードのパフォーマンスが悪かったりレピュテーションが低かったりすると、資金の一部がプールに戻される仕組みが採られています。

    トークン配布を実施

    Nymは、4月14日から2回に分けてトークンを配布する予定です。第1弾は、CoinList(コインリスト)のウォレットへの一括配布です。

    米CoinListは、トークンの資金調達(ICO)を支援し、未上場トークンや仮想通貨を販売するプラットフォームです。厳選された有望なプロジェクトの取り扱いに特化していることで知られ、過去にはSolana、FLOW、Filecoinといった人気銘柄のプレセールを実施した実績があります。

    第2弾として、5月3日からNymウォレットホルダーを対象に行われ、2年間の必須保有期間(Vesting Period)とともに四半期ごとにリリースされる予定です。

    トークンローンチイベント

    トークン配布に先駆け、元CIA職員で米政府の監視システムを告発したことで知られるエドワード・スノーデン氏をゲストスピーカーに迎えたNYMトークンローンチイベントがパリで催されました。

    スノーデン氏は、大量のオンライン監視の実情を初めて明らかにしたことで有名で、参加したNYMトークンのローンチイベントの模様は、ライブイベントとして中継されました。

    Nym Technologies社の今後

    Nymにとって、グローバルなプライバシーシステムの構築における次のステップは、メッセージングアプリやウォレットなどのユーザー向けアプリケーションとの統合です。Nymは過去にテストネットでノードオペレータにビットコインを報酬として与えた実績もあります。

    また、NYMトークンは、ミックスネットの分散化とNymエコシステムの管理に使用されることが想定されており、NYMトークンの価値は、今後高まることが予想されるデータプライバシーに対する意識の高まりと、世界的な需要に連動することが期待されています。

    参考資料:https://coinpost.jp/?p=341066 

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    Source: Rippleリップル)仮想通貨情報局